北タイの旅・ケシ?コーヒー?アカ族の村パーヒー編 Soi63

 タムルアン洞窟を出発し、タイ側の国境に沿って、急な山道を登る。車で走っている右手はすぐミャンマー領。あの有名なワ州(ว้าแดงタイ語でワーデーン 英語でUnited Wa State Army)らしい。少し説明すると、ワ州とはミャンマー領、シャン州の中にある事実上の自治管区で、中国の雲南省と接している。ワ州での通貨はミャンマーのチャットは一切使われず、中国の人民元。以前のブログでも紹介したチェンセーンのゴールデントライアングル(黄金の三角地帯)の中核をなしていて、かつての主要産業はケシの栽培、アヘン、ヘロインという麻薬の製造地帯であった。全世界に蔓延するアヘンの4割程ここ、ワ州で製造されていたというから恐ろしい。テロ組織ワ州連合軍とも呼ばれ、兵力はおよそ3万人の軍事国家、独立国家である。

 
ここはミャンマー領の中であるにもかかわらず、ミャンマー政府の支配が及んでいないらしい。おお、超危険地帯ではないか…。
前回の記事はこちら→北タイの旅・世界中が涙したタムルアン洞窟編
この辺りは現在もアヘンやヘロインの運び屋がいるらしく、山道でもタイ陸軍の検問所があった。

 
 真夜中にはこっそり国境を越えて密入国、ミャンマー側(ワ州)からタイ側へと行き来しているらしい。この辺りの地元出身者であるタクシーの運ちゃん曰く、基本表ざたはお茶工場にしていて、裏ではしっかりアヘン、ヘロイン製造工場なんて形でやってるらしい。おお…これは超リアルである。フンドシマン、金玉がキュンと縮こまりそうな話なので、キュッとふんどしを締め直しながら野次馬のごとく、え、どこどこ?ちょっと止まってというものの、軍が双眼鏡で常に覗いているから、国境道の途中で止まれならしい。おお、怖い…。

ミャンマー側の国境警備隊か。なんだか見ているだけで物々しくなってきた。
少し、見晴らしのよさげなポイントで無理を言って少しだけ止まってもらい、目の前に広がるワ州を眺める。ここも野焼きの煙のせいか景色が見えにくい。

とその時!軍がすぐ後ろからやって来る!タクシーの運ちゃん「やばい!早く乗り込め!」3人、慌てて車に乗り込み、ダッシュで移動。ああ、怖かった…。
 そして、タイ側に広がるパーヒー郡、山岳民族であるアカ族の村へ。少し前まではこの辺りもケシを栽培していたとのこと。

チェンラーイをはじめ、北タイにはこういった昔ケシ畑だったところが、コーヒー畑や茶畑、ゴム農園に変わってるところが多い。

 パーヒーコーヒー(phahee coffee)のデザイン。コーヒー豆とケシが合体している。(笑)ケシはアカ族をはじめ、かつて山岳民族にとっては貴重な収入源であった。

所在地:20 ม.10 Tambon Pong Ngam, Amphoe Mae Sai, Chang Wat Chiang Rai 57130
電話番号: +66-89-431-7479
営業時間:8時~18時
定休日:なし
 
 その後、王妃が打ち出した計画・クロンカーンラチャダムリの一環によってケシ畑は一掃され、現在はコーヒー農園となり、チェンラーイのパーヒーコーヒーブランド(タイ語กาแฟผาฮี้เชียงราย ガフェーパーヒーチェンラーイ phahee coffee chiangrai)としてタイ各地へ出荷されているとのこと。
以前のブログでも紹介したロイヤルプロジェクト(王室ブランド)、クロンカーンラチャダムリのお店。無農薬、または低農薬の新鮮なタイ野菜や果物をはじめ、大人気の蜂蜜やコーヒー豆、果物ジュースなどなど興味深い商品が沢山販売している。バンコクをはじめ、タイ各地、各空港にもお店がある。そして、目的の生豆および炒り立てほやほやのパーヒーコーヒーを3種類ほど買って、足早にチェンラーイへ向かったフンドシマンであった。 続く。

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