タイ王国プミポン前国王の御葬儀式典(soi39)

現在、27日夜中の2時と日付けが変わってしまいましたが、2017年10月26日、ついにこの日がやってきました。1946年にわずか18歳で王位を継承し、世界最長の70年もの間、国家元首としてタイ王国の発展と平和、国民の生活を支えてきた愛すべき偉大なる父、プミポン前国王、正式名はプラバートソムデットプラポラミンマハープーミポン・アドゥンヤデート(พระบาทสมเด็จพระปรมินทรมหาภูมิพลอดุลยเดช)の御葬儀が執り行われました。
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一年前の記事 タイ王国、雨と涙に染まる Soi25

タイ王国、雨と涙に染まる(Soi25)


今回は、褌屋忍ブランドのおっさんでもなく、役者ペロンヤスでもなく、ここタイ王国に住む一人の日本人として、ブログを書こうかなと思った次第でございます。
 王宮前広場まで御参拝に行くことはできませんでしたが、朝からタイ民放、ケーブルすべての全テレビで流れている御葬儀中継を観て、昨夜、22時から始まる荼毘の時間までに無事、サラブリー県のプミポン前国王御葬儀式典にて献花させて頂くことが出来ました。
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御葬儀式典には家の近所にこんなにも住民がいたのかと思うくらい、本当に大勢の方々が献花に訪れており、ゴミ拾いをはじめ、御飯や水、ジュースの無料配給、お皿洗いや交通整備、式典会場であるお寺までの無料送迎、ミニバス等々など、黄色いスカーフを巻いたジッアーサー(จิตอาสา)と呼ばれる沢山のタイ人ボランティアの方達がいました。
僕も以前、郡の役所へIDをもってジッアーサーの登録に行きましたが、外国人専用ID だと内臓チップがないので登録ができませんでした。
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軍隊や政府関係者、警察や医師看護婦、またお坊さんだけでも100人以上は来られてましたね。

 この雨季の中、晴天に恵まれ、御葬儀に集まってくる方々の人数もさながら、とにかくめちゃくちゃ暑いので、救急車や特設救護施設などもしっかり完備されておりました。
พยาบาล

勿論、全国民がタイ全国各地で御葬儀に参加するぐらいの大きな事ですから、有名百貨店は閉店、空いていても半日、商店はおろか、セブンイレブンなどコンビニエンスストアもすべて閉店です。
これだけみても、ラマ9世プミポン前国王は本当に国民に愛されていたんだなと実感します。
 勿論、王様への献花儀式は当然のごとく厳格というか、国民皆、軍隊や政府の方達から王様に対し、間違いや失礼のないように献花する作法の説明も受けました。

2017年10月にタイを訪問される方々へsoi37 記事↓

2017年10月にタイを訪問される方々へ(soi37)

 必ず右手で献花を持ち、左胸に当てながら一歩ずつ姿勢を正しながら前へ進み、プミポン前国王のモニュメント前で、きょうつけ!の姿勢のまま、軍隊の合図で男性は深く一礼、女性は膝を曲げて敬意を表し、合図で献花、合図で男性女性、献花前と同じ敬意を表す。そして、姿勢を正しながら、右へと。
もちろん、献花中の写真撮影はおろか、携帯の電源も切ります。
僕が献花で並んでいる最中、会場に設置されているプロジェクターやテレビに映っている王宮前広場、サナームルアンの御葬儀ライブ中継で、秋篠宮ご夫妻のご参列の御姿も見え、タイの王室と日本の皇室との友好関係も知っていたので、一日本人としてぐっと胸を突き、熱くこみ上げる瞬間でもありました。

写真は献花の花、タイ語でดอกไม้จันทน์(ドークマイジャン)。トウモロコシの皮やジャンの木と呼ばれるものから一つ一つ手作りで作られる。
ดอกไม้จันทน์

 26日はタイの民放、ケーブルテレビなど、すべてのチャンネルが王宮前広場による御葬儀のライブ中継でした。御参拝に集まった大勢のタイ国民は、国王の写真を手に拝みながらひれ伏したりと、王宮から王宮前広場へ向かう軍隊、王族、プラユット首相をはじめとした政府関係者、高僧、王室もしくは軍隊の楽団が、一歩一歩ゆっくりと金色のラチャロット(ราชรถ)と呼ばれるタイ王室の特別な台車(おそらく数百年前から特別な儀式の時のみ使用される車)を引きながら、ゆっくりゆっくり厳格に行進していました。
写真は金色のラチャロット(ราชรถ)
รัชรถ
王様はこの中に納められて、王宮前広場に設置されたプラメルマート(พระเมรุมาศ)と呼ばれる火葬場へ向かう。
พระเมรุมาศ

赤い正装服、青い正装服、黒の正装服、白い正装服、黄色の正装服、お坊さんはオレンジの袈裟、もしくは白の袈裟を纏っており、行進している間、1分に一回、空へ向けて大砲が打たれ、ずっと王室の賛歌や国王賛歌、ファンファーレ、お経が唱えられていました。
王宮前広場に入ってからは、お経を上げながら火葬場の回りをまわり、最後にラチャロットが火葬場の中に入っていきました。
国王賛歌が流れる度に、キュッと胸が締め付けられ、涙が溢れてきます。僕はここタイ、この深い愛の持ち主であるラマ9世プミポン国王の時代に、今まで生きてきた人生の半分も関わることが出来て本当に光栄だと感じます。心から敬意を表すとともに、これからも天国から、この国の平和と繁栄、発展を見守って下さい。 

最後までお読みいただき有難うございました。

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