北タイの旅・世界中が涙したタムルアン洞窟編 Soi62

フンドシマン、メーサイ郊外の結婚式に潜入した後は、チェンセーンのゴールデントライアングル(黄金の三角地帯)、そしてタイ最北端の国境市場、メーサイの街へとやってきた。前回の記事はこちら→北タイの旅・タイ最北端の国境市場へ Soi61
 タチレクへ向かった仲間二人と待ち合わせの間、三度の飯よりも大好きなフレッシュコーヒーをと市場のコーヒーショップで一息。フンドシマンはロイヤルプロジェクト、または王室ブランド (タイ語でโครงการหลวง クロンカーンルアン)のコーヒー豆が大好きで、

バンコクではいつもそれを飲んでいるのだが、焙煎具合がほとんどダークローストなので、たまにはミディアムローストのコーヒーが飲みたいなと寄ったら、炭のようなコーヒーが。しかし、悪くない。むしろ美味い。コーヒーにはすぐ反応するので、どこ産のコーヒーかとみると、パーヒー(ผาฮี้)とタイ語で書いてある。もし、コーヒー農園が近くなら是非行ったみたい!

仲間2人と合流し、タクシーの運ちゃんが待っているところへ。そしてすかさず、「パーヒーってどこ?」チェンラーイへ向かう道の途中だよと。来た!我々はこの後チェンラーイに向かう予定だったので、パーヒーに寄って欲しいと頼むと、「うーん、手短にだったらいいよと。」やった!是非、行きましょうと。とそのパーヒーに向かう途中にある洞窟。

こ、これはまさか世界中が涙したあのタムルアン洞窟(タイ語:ถ้ำหลวงนางนอน 英語:Tham Luang Nang Non Cave)ではないか!昨年の2018年6月23日、地元のサッカーチーム「Teen Talk Team (หมูป่า) Academyムーパー・アカデミー」のメンバーであるコーチ1人と少年達12人の計13人がタムルアン洞窟内に進入し、当時は雨季の為、大雨で洞窟内に大量の水が入り込み、13人が閉じ込められた事故である(ちなみにタイ語でムーパーとは日本語で猪という意味)。その後、10日後の7月2日にイギリス人のダイバーによって発見され、全員の無事を確認したのだが、物資を届けに向かった一人の元海軍特殊部隊のダイバーが潜水中に酸素不足により、死亡してしまった。この事故の一部始終をニュースで見ていた時、何度も涙が溢れ、これは世界中の監督達皆、絶対映画にしたいだろうなと思った。

是非立ち寄って手を合わせましょう!!と3人一致。タクシーの運ちゃんも「いいよ。」と。運ちゃん、最高だぜ!今すぐ、我が忍ブランドのふんどしをプレゼントしたいぐらいだぜ!今、締めてるのしかないけど!という事でタムルアン洞窟に到着。降りたところでお供え用のお花を買い、洞窟入口まで向かうドネーション式のソンテウに乗り込む。恐らく有料だと思うが、入口までロバに乗ってもいける。と、ほんの2,3分ほどでタムルアン洞窟の入り口に到着。

現在、洞窟は閉鎖中だったが、お花を添え、しっかり手を合わすことが出来た。

まだ現在もタイの軍隊をはじめ、他国の軍隊、日本の自衛隊もいるようで、タムルアン洞窟内の水が抜けていないため、救助の際に使った機具を取り出すのに時間がかかってるのだそう。ここにいると常に胸が熱くなって涙がこぼれそうになってしまう。

物資を届けに行った帰りに亡くなってしまった元海軍特殊部隊のダイバー。間違いなく英雄である。軍曹で退役したらしいが、功績を讃えられて少佐に特進し、白象勲章勲一等が授与されたという。


13人の少年達を救った勇敢な救助活動を讃え、遭難の教訓を後世に伝える博物館が、洞窟前の広場に建設されている。

タイ王国内務省災害防止軽減局(タイ語でกรมป้องกันและบรรเทาสาธารณภัย ゴロマポンカン レ バンタオサタラナパイ、またはปภ ポーポー、英語でDepartment of Disaster Prevention and Mitigation)の車がずらりと並んで止まっていた。事故の大きさとリアル感がさらに増してしまった。

救助にあたったダイバーチームの名前はチームゴップ、タイ語でกบ ゴップはカエル、カエルチームという意味だそうだが、銅像の裏に、こ、これはどういう…。何か意味があるのか、それとも…。あまり、ふかくは考えないでおこう…。

 タクシーの運ちゃんも待ってくれていることもあり、パーヒーのコーヒー農園にも向かう予定なので、長居はできない。しっかり胸に刻んでタムルアンを後にした。そして、パーヒーコーヒー農園へ向かう。この時点ではまだ、そこへ向かう国境道がどれほど危険な場所か、知るよしもなかった…。続く。

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